トップ読みもの保育園選びのプロが教える「保活」の方法と園見学のポイント

保育園選びのプロが教える「保活」の方法と園見学のポイント保育について

「保活」で大切なことは何でしょうか?これまで保育園を考える親の会で多くの保育園と保活中の保護者を見てきた普光院さんは、まず何よりも必要なのは「地域の最新情報」と断言します。ここでは、情報収集から保活の進め方、園見学時のチェックポイントや考え方など、保活をするうえでおさえておきたいポイントを解説します。
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まずは情報収集から!保活は早めにスタートを
著者インタビュー画像 妊娠がわかったらなるべく早くに保活をスタートするのがオススメ。まずは地域の最新情報収集からスタートしましょう。もちろんウェブサイトでも情報は集まりますが、どこよりも早く確実な情報を持っているのはなんといっても自治体の窓口です。まずは窓口で自分が通えるエリア範囲にある施設を調べ、何歳から通えるのか、保育時間が自分の働き方に合っているのかなども確認しましょう。「うちの地区は待機児童数ゼロだから安心」なんて甘く考えていると危険ですよ。新たに大規模マンションが建ち、一気に待機児童が増えることもあります。新園の情報や、地域の入園事情、入園選考の詳細など正しい情報を教えてくれるのが自治体の窓口。しっかり活用しましょう。
園見学は出産前からのスタートがオススメ
通わせたい園の候補を見定めたら、ぜひ実際に園見学を。私のまわりのママネットワークでは、「子どもを産む前から園見学に行っておけばよかった」という声もあります。子どもを産んだ後では、赤ちゃんを連れて園見学に行かなくてはいけないため、負担が大きいもの。身軽なうちにアクティブに活動しておくと、出産後は落ち着いて園選びをすることができます。ただし、子どもが産まれると園を見る視点がガラッと変わってしまうこともあるので、そんなときはもう一度見に行ってもいいでしょう。
園の特徴は忘れないようにメモすること!
園にはそれぞれ個性があります。駅に近く、親の利便性を重視して持ち物が少なく、延長保育も夜遅くまでやっているビル内の保育園もあれば、不便さはあっても、大きな園庭など充実した環境で、のびのび子どもを育てられる保育園もあります。園見学に行ったときに大切なのは、きちんと訪問時の印象をメモしておくこと。うっかり忘れがちなのですが、保育園の良かったところ、悪かったところを夫婦間で共有する、という意味でも重要になります。最終的にどの園を希望するのかを考える際の決め手にもなるので、気になったことは必ず記録しておきましょう。また、人気が高くて入れそうにない園でも、比較の基準にもなるのできちんと園見学しておくのがオススメです。
教育内容だけでなく、子どもへの愛情の注ぎ方も大切
著者インタビュー画像 保育内容もさまざまです。なかには、フラッシュカードや英語教育など、早期教育を「売り」にしている園もありますが、乳幼児期はあまり偏った保育内容ではないほうが安心です。一番重視してほしいのは、保育士さんの子どもへの関わり方。発達心理学に愛着理論というものがあり、特に 2 歳くらいまでは、親や保育者との愛着関係(愛情のこもった親密で相互的な関係)が心身の健やかな発達のために不可欠と言われています。3 歳以上の子どもでも、不安になったときやつらいときに甘えられる大人の存在があって初めて安心して生活できます。園見学では、保育士さんに笑顔があるか、子どもが泣いたり要求したりしたとき、目線を同じにして向き合っているかなどがポイントです。習熟していない保育士が多い園では余裕がなく、子どもたちに十分に愛情を注げていない場合もあるので要注意です。
保育の力量は会話でチェックを
案内してくれる園長や主任の保育士さんと会話をして、どのくらいの力量が備わっているのか確かめることも重要です。特別なことを会話する必要はありません。例えば、子どものトイレトレーニングについてどんなふうに進めているのか聞いてみましょう。保育園の中には「ご家庭の方針に合わせます」としか答えられないところもあります。これは一見、良いように見えて、ちょっと不安な答え。本来、トイレトレーニングは子どもの成長に合わせるもの。おしっこをためる膀胱の成長、満杯と感じる感覚や止めたり出したりする運動神経、行かないともれちゃうと予測できる判断力、大人に言葉で伝える力など、さまざまな機能の発達が整って初めてトイレトレーニングができるようになります。こういった質問に対しては子どもの発達やそれを見きわめるプロの視点を聞きたいところです。保育方針を、子どもの発達を根拠に語れるかどうかは、園の専門性を確かめるうえで、重要なポイントです。
どんな遊びをしているかも注目したいポイント
著者インタビュー画像 園見学に行くと、ついつい0〜2歳児の保育や施設ばかり見てしまいますが、3、4、5歳の子どもたちがどんな遊びを楽しんでいるかも忘れずにチェックしたいポイントです。たくさんの絵本に、おままごとや、ブロック遊び、カスタネットやタンバリン……。子どもが自分で好きなおもちゃを手にとって遊べる園は、雰囲気も良く、子どもたちもみなリラックスしているものです。子どもたちの情緒や知能を育てるのは、遊びの豊かさ。特に4歳以上の子どもは、おままごとや、ごっこ遊びなどの、子ども同士の「関わり遊び」を始める時期。子どもたちは遊びを通して想像力を豊かにし、コミュニケーション力を育んでいるのです。保育園として子どもの関わり遊びを促進させるためにどんな取り組みをしているのか見るのも、園見学のポイントです。
保護者同士の交流が充実しているかどうかも重要
著者インタビュー画像 保育園は、地域での子育てネットワークの場。地域との絆を築く場所でもあります。保育園で知り合ったママ友とずっとつながって、小学校・中学校に進学するときまで情報交換をしたり、トラブル時の相談相手になってもらったり。そんなネットワークが子育てにはとても大切。保護者同士の交流が図りやすいかどうかも「保活」の際にはぜひ注目してみてください。保活中の方の中には、保育園の保護者の集いである「父母会」に参加したくないから、父母会のない保育園を選ぶという方もいますが、ちょっともったいないかもしれませんよ。
保育園選びにはさまざまなポイントがあります。保育内容や園の方針、保育時間、家からの距離……。それらの状況を照らし合わせて、自分たちの暮らし方、そして自分たちの子育てにぴったりの保育園を見つけてくださいね。

著者プロフィール

保育園を考える親の会代表

普光院亜紀

1993年より、保育園に子どもを預けて働く親のネットワーク「保育園を考える親の会」代表。働く親が安心できる保育園について考え、仕事と子育てを両立する生活を支え合うための活動を展開。首都圏(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)の主要市区および政令指定都市の100市区の保育サービスの状況をデータでまとめた「100都市 保育力充実度チェック」は毎年独自に調査・発行しているオリジナルの調査冊子。
自身は出版社勤務を経てフリーランスに。現在は、保育ジャーナリストとして執筆・講演活動を行うほか、国や自治体の保育関係の委員、大学講師も務める。著書には、『共働き子育てを成功させる5つの鉄則』(集英社)、『保育の大切さを考える』(新読書社)、保育園を考える親の会編として『はじめての保育園』(主婦と生活社)、『働くママ&パパの子育て110の知恵』(医学通信社)ほか多数。

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